戦国時代の剣豪、宮本武蔵の師匠でもある「塚原卜伝」が修行中に浸かったと伝わる源泉、「卜伝の湯(ぼくでんのゆ)」は、明治時代に宿が設けられ、1915年(大正4年)に中の湯温泉が旅館業を開始しました。
長野県と岐阜県の飛騨山脈の主稜線上にある標高2455m「焼岳」が大爆発を起こし、泥流が梓川をせき止められて大正池が生まれた同年、1915年に中の湯温泉旅館も創業しました。
古くから岳人の湯として親しまれていた「中の湯温泉旅館」は、安房峠トンネル工事による水蒸気爆発事故の為に、1998年に現在の場所に新設していますが、「卜伝の湯」は当初営業していた場所に残しました。

訪問日:2025年8月
上高地の入り口である釜トンネルの河川沿いに「卜伝の湯」があり、釜トンネルは一般車両が通行禁止の為、入口に警備員が常駐しており、付近に駐車場もない立地にあります。
釜トンネルから安房峠トンネルの間、中の湯へ向かう道路沿いに車を停めて少し遠いですが、歩いて訪問してみました。
坂道を下って5分ほど歩いていくと木の作りの家屋が建っていました。
古めかしい縦書きの黄色の看板に趣を感じます。
入口のドアは木の板で閉ざされていて中に入ることはできませんでした。
2020年豪雨の影響により階段が崩落したことで休業しており、現在まで閉鎖されています。

温泉の凝固作用で自然にできたという洞窟の中にある浴場は、3畳くらいの岩の浴槽の岩盤の割れ目の奥の足元から自然に湧き出していました。
洗い場などのお風呂以外の設備はない新鮮なお湯だけを楽しむ浴場です。
足元から空気に触れない状況で湧き出した薄茶色のお湯の新鮮なお湯に浸かってみたかったです。

薄暗い洞窟内とのことで外の景色の眺望はなく解放感はないですが、自然の力を感じる温泉ですね。

河川沿いの絶壁の立地に建てられていたようですので、現地を見て再建はかなり難しいと思われると感じました。
入浴ができなくて残念ですが、自然の力に人間は勝てませんね。
- 日帰り入浴料金:-(2025年現在)
- 日帰り入浴営業時間:-
- 泉質:単純硫黄温泉(中性低張性温泉)
- ph値:6.5(中性)ph値とは
- 住所:長野県松本市安曇4467−4467