標高2160mの日本百名山、白根山の南西麓、標高1800mに立地する温泉郷「万座温泉」は、万(よろず)の神が座(宿る・集まる)する場所という意味を持ち、戦国時代初期に万座温泉で湯治をしていた記述が「加沢記」に残されていることから、既に400年もの昔から来訪しており、神聖な湯治場、霊地とされていました。
温泉が誰によって発見されたのかは明らかではありませんが、「熊四郎岩窟」から弥生式土器などの出土品が発掘されたことから、古代人がこの温泉を利用していたと考えられています。
深い山の中の天空の温泉地の源泉は、高濃度の硫黄泉の泉質が27種類にも及んで湧出ており、秘湯・名湯として高い評価を得ています。
1921年に道路の整備やスキー場等の建設が始まり、万座温泉の開発が着手されたことによって、昭和2年(1927年)に豊国館が開業、木造建築の館内には自炊調理場があり、昭和の趣が残る湯治の歴史を今も受け継いでいる宿です。

訪問日:2025年10月
山道を走らせていくと万座温泉の街並みが見えてきました。
温泉街の周辺の山の斜面には火山活動による硫化水素ガスが噴き出していて、植物が生えない荒々しい岩肌の景観が広がっていました。
街中にも硫黄の匂いが漂っています。
坂道を下って万座プリンスホテルを過ぎたカーブの角に豊国館がありました。
旅館のすぐ前にある駐車場に停めて館内に入っていくと、昭和を感じるレトロなロビーはどこか懐かしさを感じる空間でした。

レトロな雰囲気ですが、所々改装がされていて清潔な館内です。
脱衣所は棚でした。

洗面台はなく、壁に鏡が1つあり、ドライヤーが1つありました。
化粧水などのアメニティはありません。

水飲み機はありません。
洗い場は1つありました。
シャワーは手動で止めるタイプです。

ボディーソープとリンス、シャンプーが備え付けられています。
内風呂は檜の香り漂う浴槽が1つあり、4人位の大きさです。

浴室に硫黄の匂いが充満していて濃い硫黄泉にわくわくしました。
お湯の温度が少し高いですが、かけ湯しながらゆっくりと入っていくとじんわりと肌になじむよい湯であることがすぐわかります。

湯口からは源泉が注がれていて浴槽からお湯がオーバーフローしています。
乳白色の濁り湯には白い湯の花がたくさん浮いていました。
女性の浴室には露天風呂は1つあり、浴槽の大きさは4人位です。

万座の壮大な自然を眺めながら入浴できるロケーションの露天風呂は開放的な気分になります。
独自源泉を持っており、加水をせずに源泉100%の湯をかけ流しでダイレクトに効能を感じることができます。
素敵な景色と濃厚な温泉に癒されました。

他にも大露天風呂がありますが混浴となっており、横に長い浴槽はプールのような広さと深さがありますが、男性が入浴していたので、女性は入りにくい状況でした。
女性のみ専用の露天風呂がありますので、男性に気を使う事なく入浴できるようになっているので配慮がされていてよいと思いました。
サウナはありません。

大自然に囲まれた万座には名所があり、昔の噴火口跡から蒸気となって噴き出す「空吹」や熊四郎岩窟、熊四郎山遊歩道なども整備されているので、長期の湯治の合間などにハイキングや山登りをして気分転換するのも楽しそうです。
万座温泉の自然に抱かれながら1週間くらい湯治をしてみたいと思う素敵な温泉郷でした。
- 日帰り入浴料金:800円(2025年現在)
- 日帰り入浴営業時間:9時~16時半
- 泉質:酸性・含硫黄-ナトリウム-硫酸塩・塩化物温泉(硫化水素型)(低張性酸性高温泉)
- ph値:2.2(酸性)ph値とは
- 住所:群馬県吾妻郡嬬恋村干俣万座温泉2401